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外壁材の種類別メリットは?人気の外壁材とメンテナンスをプロが解説
・いろいろなお住まいの様々な外壁の種類
昔に較べて多種多様な建材が使われるようになったお住まいですが、一般的なお住まいであれば現在、最も多いのが窯業系のサイディングでしょう。90年頃までに建てられたお住まいだとモルタルの外壁が主流です。そして最近、増えてきたのが金属サイディングです。
「外壁の補修やリフォーム」をお考えの方に、外壁材の種類別特徴やメリット、メンテナンスの必要性(デメリット)などを解説いたします。
まずは一般住宅でよく使われる3つの種類の外壁材について防水性や耐震性などの機能面や価格や耐用年数についてまとめましたので見ていきましょう。
窯業系サイディング | モルタル | 金属サイディング | |
デザイン | ◎ | ◎ | ◯ |
防水性 | ◯ | ◯ | ◎ |
重さ | 約20kg/㎡ | 約40kg/㎡ | 約3.65 〜 7.00kg/㎡ |
耐震性 | ◯ | △ | ◎ |
耐火性 | ◎ | ◯ | ◯ |
価格 | 安 〜 高 | 中 〜 高 | 安 〜 高 |
耐用年数 | 約25 〜 30年 | 約30年(施工による) | 約30年 |
次にそれぞれの外壁材の詳細についてご紹介いたします。
セメントに繊維質原料(木を原料とした木質系繊維、ガラスや金属を原料とした無機質、アラミドやポリエステルなどの有機質繊維)と混和材(砂や砂利の代わりとなるもの)を混ぜて成型し、化学反応を利用して固めたものが窯業系サイディングです。
現在、戸建て住宅の外壁材の8割近くが窯業系サイディングといわれています。金属サイディングにややシェアを奪われつつあるものの、人気の外壁材です。
現在、戸建て住宅の外壁材の8割近くが窯業系サイディングといわれています。金属サイディングにややシェアを奪われつつあるものの、人気の外壁材です。
人気の理由は、施工しやすく比較的安価なことと、多く出回っているのでデザインバリエーションの選択肢が多いことです。
窯業系サイディングのメリット
窯業系サイディングは成型なのでさまざまな模様やデザイン、テクスチャーを表面にデザインすることができ、色や柄が豊富です。シンプルなものからレンガ風やタイル風、木目調といったものがあります。
新築でお好みの柄の外壁を選べるのはやはりメリットです。複雑な柄やテクスチャーのものは汚れても目立たない点も人気の理由です。
新築でお好みの柄の外壁を選べるのはやはりメリットです。複雑な柄やテクスチャーのものは汚れても目立たない点も人気の理由です。
ほとんどの製品が耐火2等級以上で最高性能の耐火4等級のものも多いです。火災や延焼による被害を抑えられます。
耐火2等級 | 火熱を遮る時間が20分以上(防火構造・準防火構造) |
耐火3等級 | 火熱を遮る時間が45分以上(45分準耐火構造) |
耐火4等級 | 火熱を遮る時間が60分以上(耐火構造・1時間準耐火構造) |
外壁の面積を200平方メートルとした場合、窯業系サイディングの重さは4トン未満でモルタルの約半分です。
お住まいへの負担は比較的軽い種類の外壁材です。大規模地震被災地の調査では、窯業系サイディングの剥離や脱落はほとんど見られなかったということです。
シーリング材の充填された目地や取付金具が揺れを緩和するので、地震によるひび割れも起こりにくいです。
お住まいへの負担は比較的軽い種類の外壁材です。大規模地震被災地の調査では、窯業系サイディングの剥離や脱落はほとんど見られなかったということです。
シーリング材の充填された目地や取付金具が揺れを緩和するので、地震によるひび割れも起こりにくいです。
施工のしやすさと工期はコストに直結し、その分工事費用にも反映されます。
窯業系サイディングは広く普及しているので施工経験の豊富な業者が多いのも安心できる点です。
窯業系サイディングは広く普及しているので施工経験の豊富な業者が多いのも安心できる点です。
窯業系サイディングのメンテナンス
外壁塗装
窯業系サイディングに施された塗膜は一般的に10~15年ほどで劣化し、色褪せ・ひび割れが起こりやすくなります。
塗膜が劣化すると防水性能も落ち、汚れが付きやすくなり、苔や藻も発生してきます。
外壁塗装時にひび割れの補修もできますから、定期的なメンテナンスが重要です。
コーキング(シーリング補修)
窯業系サイディングボード同士の継ぎ目(目地)にはコーキング(シーリング)が充填されます。
コーキング材は10年もすると痩せたりひび割れたりして、剥離してしまうこともあります。できた隙間から雨水が入り込むと、サイディングボードの劣化や雨漏りにつながります。
コーキングは部分補修が可能ですが、外壁塗装をするときには全面的に打ち替えることがほとんどです。
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セメントに砂(細骨材)を混ぜたものがモルタルです。これだけだと防水性はほぼありませんので、表面を塗装してあげることで防水性能を持たせます。
防水性能が塗膜頼りなのは窯業系サイディングと同じです。塗装にはリシン、スキン(セラミック)、スタッコ、タイル吹き仕上げ(ボンタイル)、タイル吹き押さえ仕上げ、マスチックローラーとさまざま仕上げ型があります。
モルタルを塗る際にわざとコテ跡を残し、さまざまな模様を付けることもできます。
防水性能が塗膜頼りなのは窯業系サイディングと同じです。塗装にはリシン、スキン(セラミック)、スタッコ、タイル吹き仕上げ(ボンタイル)、タイル吹き押さえ仕上げ、マスチックローラーとさまざま仕上げ型があります。
モルタルを塗る際にわざとコテ跡を残し、さまざまな模様を付けることもできます。
職人の手により仕上げていく種類の外壁材であることから、手間と費用がかかるため、新築で選ばれることは少なくなりました。
モルタルの外壁のメリット
1.コテなどでさまざまなテクスチャーやパターンを描けるのでとても素敵な外壁をつくることも可能です。
2.コテ跡を付けずに塗装したとしても、模様や骨材の位置がそれぞれ違うものになりますから、基本的には世界に一つしかない外壁となります。
2.コテ跡を付けずに塗装したとしても、模様や骨材の位置がそれぞれ違うものになりますから、基本的には世界に一つしかない外壁となります。
塗り壁材ですから、サイディングボードと違って目地がありません。フラットで意匠性の高い仕上がりになります。
目地がない分シーリング劣化から生じる問題も最小限で済みます。
目地がない分シーリング劣化から生じる問題も最小限で済みます。
直射日光を受けても金属や窯業系サイディングのように表面温度が上がりにくいです。
モルタル外壁のメンテナンス
ひび割れ(クラック)補修
モルタルは乾燥するとき収縮するのでひび割れが非常に発生しやすい外壁材です。細いヘアクラックのうちはそれほど問題はありませんが、大きく深くなってきたら要注意です。
外壁塗装
モルタルは、仕上げにもよりますが表面に凹凸が多く、ザラザラしているため汚れが溜まりやすいです。気になるようなら中性洗剤と柔らかいブラシ・スポンジで洗ってあげましょう。
家庭用高圧洗浄機は、モルタルを傷める恐れがあるのでおすすめできません。
汚れや苔などが付きやすくなったら、塗膜が防水性を失ってきています。外壁塗装で防水性能を取り戻しましょう。
塗装前にはひび割れの補修ができますし、小さなひび割れなら弾性塗料で埋めることができます。
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新築や外壁リフォームで最近、増えているのが金属サイディングです。
以前は「安っぽい」、「雨音がうるさそう」と敬遠されていましたが、現在のものはデザインも豊富で裏に張られた断熱材が防音材の役目も果たすので他の外壁材と変わらなくなりました。
金属サイディングというとアルミや鉄、ステンレスのものがありますが、主流はやはりガルバリウム鋼板製のものです。最近、シェアを伸ばしている理由として他の外壁材にはないメリットが挙げられます。
以前は「安っぽい」、「雨音がうるさそう」と敬遠されていましたが、現在のものはデザインも豊富で裏に張られた断熱材が防音材の役目も果たすので他の外壁材と変わらなくなりました。
金属サイディングというとアルミや鉄、ステンレスのものがありますが、主流はやはりガルバリウム鋼板製のものです。最近、シェアを伸ばしている理由として他の外壁材にはないメリットが挙げられます。
金属サイディング(ガルバリウム)のメリット
1.ガルバリウム製だけでなく、アルミやステンレスであっても薄く作られているので、外壁材の中でも最軽量の一つ。
2.外壁の面積を200平方メートルとした場合、重さは0.73~1.4トン未満(モルタルの3分の1未満)なので地震でもお住まいに負担をかけません。
外壁が二重になる外壁カバー工法でのリフォームにも向いています。
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金属なので吸水することがありませんから防水性の高い外壁材といえます。吸水後に水分が凍ることで発生する凍害の心配もありません。
金属サイディングというと無機質なデザインのものが多く好きではないという方もいらっしゃいましたが、最近ではインクジェットプリントにより多用なデザインの金属サイディングが製造されています。
石材調やレンガ調など、ひと目では金属と分からないものもあります。
石材調やレンガ調など、ひと目では金属と分からないものもあります。
金属サイディングのメンテナンス
錆に注意
金属サイディングは金属なので、錆が広がるとたちまち劣化が進みます。
表面が塗装で保護されているうちは問題ありませんが、塗膜の劣化や、表面の傷などにはご注意ください。
赤茶色の錆が広がる前に再塗装をご検討ください。
サイディング張り替え
傷やへこみがひどい場合には、サイディング張り替えで対応いたします。部分的な補修も可能です。
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ALCは「Autoclaved Lightweight aerated Concret」の略称で、軽量気泡コンクリートと呼ばれます。その名の通り、内部に気泡が含まれるスポンジ状のコンクリートなので軽量である上に耐久性が高いのです。
ビルなどに使われることが多かった外壁材ですが、近年では一般住宅にも採用され始めています。基本構造は多くの場合鉄骨造で(木造のこともあります)、その表面を鉄筋が入ったALCパネルで覆うような構造です。
ビルなどに使われることが多かった外壁材ですが、近年では一般住宅にも採用され始めています。基本構造は多くの場合鉄骨造で(木造のこともあります)、その表面を鉄筋が入ったALCパネルで覆うような構造です。
ALCのメリット
ALCは主原料がコンクリートです。熱や水に強い耐久性の高い素材で、しっかりメンテナンスしていれば耐用年数は50年以上とも言われます。
そのためビルなど大きな建物に使われることが多いです。
他の外壁材より価格は高いですが、圧倒的な耐久性を持っています。
そのためビルなど大きな建物に使われることが多いです。
他の外壁材より価格は高いですが、圧倒的な耐久性を持っています。
ALCは軽量で、地震でも建物に負担をかけません。
また、地震により躯体が揺れてもALCパネルが追従する構造で、脱落や割れを抑えます。過去の大地震と同じ長周期波を使った実験でも、僅かな破損で済んだそうです。
また、地震により躯体が揺れてもALCパネルが追従する構造で、脱落や割れを抑えます。過去の大地震と同じ長周期波を使った実験でも、僅かな破損で済んだそうです。
気泡たっぷりの構造であるALCはとても断熱性の高い素材です。
室内の温度が保たれ、省エネにもつながるかも知れません。
室内の温度が保たれ、省エネにもつながるかも知れません。
ALCのメンテナンス
外壁塗装
ALCはスポンジ状であるため吸水性の高さが何より弱点です。
水分が内部に入ることで、鉄筋が錆び、膨張による爆裂を起こす可能性があります。また凍害といって、水分が凍り体積が増えることでも破損します。
そんなALCを水分から保護するのが塗装です。表面の塗膜の劣化に注意し、定期的な塗装メンテナンスをしましょう。ALCの塗装には、内部の水分を逃がせる透湿性のある塗料を使用するのが基本です。
シーリング補修
ALCパネル同士の継ぎ目にはシーリングが充填されます。経年でひび割れてきたらここから吸水する恐れがあるのでやはり補修が必要です。
しかしシーリングの上から仕上げの塗装をしてあることが多いので、少しのひび割れなら塗膜だけの可能性が高いです。深いひび割れならご注意ください。
鉄骨造のALCは内側に防水紙を使わないため、雨が入り込んでしまうとダメージが大きいのです。
石や土でできたタイルを貼り付けて施工される、高級感のある風合いが特長の外壁材です。
モルタルの上からタイルを貼り付ける湿式工法と、下地サイディングに専用の接着剤で貼り付ける乾式工法があります。
モルタルの上からタイルを貼り付ける湿式工法と、下地サイディングに専用の接着剤で貼り付ける乾式工法があります。
タイル外壁のメリット
タイルは無機物ですから経年劣化がほとんどなく、腐食することもありません。汚れも付きにくいのでメンテナンスの手間が少なく済みます。
タイルはそもそも塗装されておらず、タイルそのものの色を楽しむものです。
他の外壁材のように経年で塗膜が劣化することはないので、塗装によるメンテナンスをする必要はありません。
タイル外壁は導入費用が高いですが、メンテナンスコストは抑えられるのです。
他の外壁材のように経年で塗膜が劣化することはないので、塗装によるメンテナンスをする必要はありません。
タイル外壁は導入費用が高いですが、メンテナンスコストは抑えられるのです。
※LIXIL住宅外壁タイル スペシャルサイトより
※日本タイル業協会より
※日本タイル業協会より
タイル外壁のメンテナンス
割れ・剥離の補修
タイルは丈夫な素材ですが、硬いものがぶつかることで割れてしまったり、下地モルタルの劣化によってタイルが剥がれ落ちてしまったりすることがあります。
タイルの割れや剥離は、新しいタイルを張り替えることで補修いたします。同じタイルがご用意できない場合も、極力違和感の無い色味のものをお探しいたしますのでご相談ください。
シーリング補修
タイル外壁にも、目地やサッシ周りにシーリングが使われます。10年を超えると劣化をはじめ割れたり剥がれたりしてしまうので、定期的に点検・補修をご依頼ください。
防水材の塗布
外壁タイルを長くきれいに保つために、防水材でコーティングする方もいらっしゃいます。撥水性が良くなり、塩害や苔などの防止にもなります。
防水材自体は無色透明なのでデザインの邪魔をしません。
その他の外壁材
天然木のサイディング
ハードウッド・・・高温多湿の熱帯雨林などで育った非常に硬い天然木を加工したもので、耐火性を備えたものもある。非常に高価なのがネック。
焼き杉・・・古民家などに使われている杉を原材料とした外壁。杉の表面を焼いて加工したもので、現在ではとても高価。表面をしっかりと炭化させたものは30~60年の寿命があるといわれる
樹脂系サイディング
原油から作られたポリマー樹脂のサイディング。軽さに優れ、防火性も高いがあまり普及していない。耐用年数は30年以上と言われている。
漆喰・土壁
城や蔵に使われており、湿度の調整機能に優れているが、防水性が低いのがネック。施工できる職人も激減しているので非常に高価。
屋根材から外壁材への転用
見かけることは滅多にないが、瓦、スレート(カラーベスト・コロニアル)、ストーンチップ鋼板(ジンカリウム鋼板などに天然石を貼り付けたもの)などの屋根材を外壁材として使用したもの。
屋根材は外壁材よりも耐候性を求められるため、屋根材を外壁材として使用した場合、屋根として用いられるよりも耐用年数は長くなる。
瓦を外壁材として使用したなまこ壁が有名。他にはスレート(カラーベスト・コロニアル)を外壁材として使用した建物、ストーンチップ鋼板を外壁材として使用した建物がある。
現在の外壁材が何か分からない!という方は「外壁材の見分け方」もご参考にご覧ください。
外壁材の種類が不明でも、街の外壁塗装やさんが確認いたします。
☑ 外壁の補修をしたい
☑ そろそろ外壁塗装を考えている
まずはお問合せください。「価格」「デザイン」「メンテナンスコスト」に関するお悩みやご希望をお伺いし、現在の外壁材の状況にあった工事のご提案をさせていただきます。
外壁材の種類が不明でも、街の外壁塗装やさんが確認いたします。
☑ 外壁の補修をしたい
☑ そろそろ外壁塗装を考えている
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